このゲームは主人公のあかねちゃんと季史が出会う所から始まります。
正確に言うと「見かけた」でしょうか。いつものように京の怨霊退治に奔走し、左大臣邸に帰る途中で一条戻り橋に通りかかりますが、そぼ降る雨の中、一人佇んでいる青年の姿を見かけます。連れに声をかけられ目を離し、もう一度そちらを見た時にはその青年はどこにもいなくなっていた……それが一番最初の出来事です。
数日後、二人はようやく言葉を交わして互いの存在を確認。それは最初に見かけた時と同じ場所、同じ天候の時。それからというものの、その青年は内裏の中を奔走するあかねちゃんの前に突然現れてはまたいなくなる、そんなことを繰り返します。
さて、既にお気づきかとは思いますが、壮絶なネタバレ発言をするので嫌な人は今すぐお帰り下さい。
この人、十年前に死んだ幽霊です。宮中の舞人としてその才を高く評価されていたのですが、妬みを買って実の家族に殺され、それからというものの一条戻り橋で一人さまよっていました。どうも八葉中最年長の
変態友雅は季史を知っていたようなので
お兄さん生前はどんな方だったんですかと激しく心配になりましたが、それほど親しい仲ではなかったらしくほっと一安心。(多方面に渡って失礼です)
とにかくとんでもない死に方をしたうえに十年も孤独な闇の中にいたためにすっかり暗くなっちゃってたようで、喋り方もぼそぼそしてるし妙に線が細いしさすが幽霊!といった感じなんですが、あかねちゃんと話しててだんだん笑うようになったりしてくるとお姉さん嬉しくてたまらないわけですよ。なんというか人生のどん底を味わってすっかり人と距離を置くようになった人が、他者の影響で心と顔をだんだん和らげていく様というのはどこでも大好きなんですね私よくわかりました。喋り方はどうも生前からの性格に由来するところもあるようで、元々ちょっとボアッとした所もある人だった模様。ほんとかわいい。
なんか最初は内裏で一人不安がってるあかねちゃんを見て「私と同じひとりぼっち!」と仲間意識を働かせてみたら八葉まで参内してきやがってうっかり渦巻く嫉妬の炎、みたいな。
さらに加えて自分は闇まっしぐら、向こうは光まっしぐら。住む世界が違いすぎて手が伸ばせず頭を抱えてたある日、僕らのアクラム登場ですよ。そして言葉巧みに刺激しまくる欲望の渦。「ドラッグオンドラグーン」をご存知の方はイウヴァルトを洗脳する司教様を想像していただけるとありがたいです。
あのまんまです。 怨霊と化した季史がまるで真人類覚醒ノウェみたいなカラーリングになってあかねちゃんの前に登場、
しかしごちゃごちゃ言いつつ容赦なく退治。 一度逃げ帰りますが今度は御霊と合体しさらにパワーアップして登場。頼久ルートでは季史とは気付かず封印しちゃったんですが、ネオロマだし、季史ルートだし、ここは愛の力で季史が解放されて無事ランデブーよね!とラスボス戦にも関わらずにこにこしながら進行。
死んだ。
消えた。
EDスチルもなく終わった。 どう見てもバッドエンドです。 意外な展開にうっかり感動なんてしちゃったわけですが。いたたまれなくて頭がグルグルしてきて、このまま行くと本格的にホレてしまいそうで(えー)色々まずいなーと思いながら攻略サイトをチェック。こんな終わり方しか用意してないはずがない。何かあるはずだ。いや、これだけだというなら私の中で神扱いになりますが。
「鏡の中の怨霊をすべて封印すると現代EDが見れます」
ははは!ははははははは!わはははははははははは私を殺す気かコーエーは!! 一応データは持ち越せるので何度もプレイしてればそのうち条件満たせますが…1回のプレイで封印できる数って、全体の約8分の1なんですよ。ええ、8分の1。
全 員 の E D を 見 ろ と ? なんとなく予想はしてました。ええ、してましたとも。もういいよ、適当にがんばるよ私…orz
主人公との関係が「フェイバリットディア」のクライブ氏を思い出させました。あちらは主人公が天使でクライブがヴァンパイア・ハンター。まさに光と闇。やっぱりこういうの大好きみたいですえへえへ。
そういえばあのゲームもクライブが闇に堕ちて主人公に退治されるイベントがありました。いや、あまりに可哀相で見たことないんですけど、たぶんこっちの通常EDがそれに当たるんだろうなあ…
あ、全然関係ないんですけどラスボス戦前に物忌みイベントがありまして、一日だけ左大臣邸に帰って引きこもるんですけどその際の話し相手はお目当てキャラを指名する形になります。が、なにせ季史は呼びつける文の送り先もわからず(何せ幽霊ですから)藤姫が相手をしてくれました。
藤姫が相手をしてくれました。
季史お前最高。(そこでなのか) どうも聞いた話だと、映画版ではあかねちゃんてば季史にマジ恋するみたいですね。アクラムといいあかねちゃんは対極に位置する闇の権化みたいのに惹かれる何かでもあるんでしょうか。
DVD出たら借ります。

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