・カムイ kamuy
神。万物に宿る魂の中で、人の力を上回った能力を持つものを呼ぶ。これは人工物にもいえることで、たとえば舟はカムイ。だった気がする(えー)
・オイナ oyna
伝説。
・オキクルミ okikurmi
人間に生活の一切を教えた文化英雄。半神半人でアイヌラックル(人間くさい者)、またサマイクルとも。三者は同一視されることもあれば、兄弟神として扱われることもある。中世以降に蝦夷地に移った和人には平泉から逃れ来た源義経と見なされ、オキクルミが天界から降臨したとされる伝説の土地には現在義経神社がある。(ついでに言うとUFO交信地跡もあります)
天神であるカンナカムイ(雷の神)が大地にいる火の女神チキサニ(春楡の木の意)を見初め、雲の上から身を乗り出してチキサニを見つめるうちに足を滑らせ、春楡の木に落雷する=結ばれる。その時に出来た子供がこのオキクルミで、服の裾と鞘尻が燃え上がっている、と描写される。
・サマイクル sama-i-kur?
オキクルミのライバル的存在。いわゆる「真似して痛い目を見る隣の爺さん」ポジションだが、地域によってはオキクルミとサマイクルの役割が逆転する。だが両者に対立関係はなく、成功する兄と失敗する弟(逆もあり)的関係。実際両者を兄弟神とする地域もあるようだ。
・ケムシリ kem-siri?
翁姿の山神。オキクルミと共に魔神を倒す伝承がある。らしい。
直訳すれば、「なめることだ!」。男性の生業の一つとして、皿など木製の生活用具を作るものがあり、その巧さがその人の評価そのものになる。彫り物が上手なことを褒める言葉として「なめたように綺麗な~」という表現があるようなので、おそらく偉大な男性、という事を言いたいのじゃないかと。
・カイポク kay-pok?
オキクルミの妻。しつこいようだがオキクルミとサマイクルは地域によって役割が逆転、混合するので、サマイクルの妻とする伝承もあるかもしれない。
直訳すれば、「背負った下」。赤子を背負う、その下の人、ということで女性を表したかと思われ。
・ピリカ pirka
よい状態全般を表す。天気がよければシリピリカ。かわいい女の子だったらピリカメノコ。
・トゥスクル tusu-kur
巫者。
・ワリウネクル英雄神らしいが詳しくは不明。
・コロポックル kor-pok-kur
フキの葉の下にいる人の意。身の丈30cmほどの小人で、アイヌが北海道に来る前から住んでいた先住民と語られる。
・ケムラム kemram
ケムラムカムイで飢饉を司る神。飢饉を起こす妖怪。
・モシレチク mosir-eci=ku
大地を飲むの意。
・コタネチク kotan-eci=ku
村を飲むの意。
・クトネシリカ kutne-sirka
「虎杖丸」(いたどりまる)という伝説の刀。詳しくは後日追記。
・セワポロロ se-wa-poro-ro?
樺太北部のウィルタ族の郷土玩具で、幸せをもたらす人形とのこと。
アイヌ語で無理矢理訳すと「背負って大きくなりましょう」。子供用のおんぶ人形を連想させるけど、ウィルタ族とは言語が違うはずなので何とも。
・ウエペケレ uepeker
昔話。
・イリワク irwak
兄弟。
・ラヨチ rayoci
虹。
・アフンパラ ahun-par
入り口。アフンルパラで「冥界への入り口」。
・ヨシペタイ yospe-tay
yospeは(動物の)胃袋。tayは林。
・ポンコタン pon-kotan
ponは小さい。kotanは村。
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・コタンコロカムイ kotan-kor-kamuy
村の守り神の意で、シマフクロウを差す。岩波文庫『アイヌ神謡集』に「島梟の神が自ら歌った謡」という神謡が収録されている。
<概要>
「金の滴降る降る、銀の滴降る降る」と歌いながら島梟が村を見回ると、貧しいが心の清らかな子供がその逆の子供にいじめられているのを見つける。島梟は心の清らかな子供の家に福を授け、その感謝の印としてたくさんの贈り物をしてもらった。

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